わきがは遺伝するのでしょうか、またうつることはあるのでしょうか。
感情の変化とわきがの関係についても知っておきましょう。
わきがと遺伝は関係があるのでしょうか。結論から言えば、わきがは遺伝します。
両親がわきがである場合は、約80%の子どもがわきがとなり、父親か母親のどちらかがわきがである場合は約50%がわきがになります。
わきがの臭いが気になると言う人は、両親のどちらかがわきがである確率がかかなり高いと言えます。
ただし、両親がわきがだからと言って必ずしも子どもが、わきがになるわけではありません。
自分でわきがを疑う場合、「遺伝の確率からいって絶対にわきがだ」と決めつけないようにしましょう。
脇の臭いで悩んでいる人は曖昧なままにしたり自己判断したりせず、専門家の意見を聞いて治療するかどうかを判断してもらうことをお薦めします。
また、わきががうつるという噂が流れていても信用してはいけません。わきがは伝染しません。
わきがは生まれ持った体質で、もともとその体質がない人にはわきがは起こりません。
わきが体質の人は、汗腺であるアポクリン腺の数が多いのですが、思春期になってこの汗腺機能が活発になることでわきがが始まります。
汗腺の数は成長したからと言って急に増えることはありません。体質が変わったのではなく、本来持っていた体質が表れたと思ってください。
わきがはうつることはありませんが、わきがの人の洗濯物と他の人の洗濯物を一緒にしておけば、衣類に臭いがうつることがあります。
わきがの人の洗濯物には、悪臭を放つ細菌がついています。脇の部分に石鹸や洗剤をつけて、下洗いしてから洗濯機で洗うと良いでしょう。
「わきがうつる」と勘違いしている人は、わきがの原因をしっかり理解できていないからでしょう。わきがの臭いは、アポクリン腺から分泌される汗と細菌が反応することで発生します。そのためアポクリン腺が多い人ほど、わきがの臭いがしやすくなります。アポクリン腺の数は、生まれたときから決まっているので、数が少ない人はわきがになることはほとんどないのです。
このようにわきがの原因が理解できていれば、わきががうつらないということがはっきりとわかります。
わきが自体がうつることはありませんが、わきがの臭いが一時的にうつることはあります。どのような場合に臭いがうつるのでしょうか。
わきがの人が着ていた服やタオルなどを借りると、自分の身体からわきが臭がすることがあります。この場合、わきががうつったと感じてしまいますが、あくまで一時的なものなので、お風呂に入れば臭いは消えます。
焼き肉を食べたときに、服に臭いが付着するように、わきがの臭いも服に付着します。わきがの人と同じ部屋にいると、服に臭いが付着するため、わきががうつったと思い込んでしまいます。
家族の中にわきががいる場合に多いのが、このパターンです。わきがのように強い臭いがするものは、同じ洗濯カゴに入れておくと、他の服に臭いがうつってしまいます。
【臭いがついたときの対策方法】
服にわきがの臭いが付着した場合、通常の方法で洗濯すると、わきがの臭いが取れない場合があります。効果的な洗濯方法としては、「つけ置き」による洗濯方法です。手順としては、まずバケツに40度のお湯を服が浸かるぐらい入れます。次に規定量の洗剤と液体酸素系漂白剤、臭いが付着した服を入れて1時間ほどつけ置きします。1時間経過したら、衣類に重曹をふりかけて軽くすすぎます。そして、最後に洗濯機に入れて普段通りに洗えば完了です。
温度が高くなると、洗剤や漂白剤の洗浄効果が高まるため、冷たい水ではなく40度のお湯を使用するのがポイントです。さらに脱臭効果がある重曹を使用することで、徹底的にわきの臭いを消すことができます。
アポクリン腺から出る汗は、人間の感情の変化と密接な関わりがあります。
緊張感や不安感を持ったり、ストレスを溜めてしまうと、この汗の分泌が非常に盛んになってきます。
思春期にアポクリン腺の機能が活発化し、わきがの体質が表れてきますが、この時期も感情が不安定になりやすいです。
また、女性はもともとアポクリン腺の数が男性よりも多いため、わきが体質の人も多くなっています。
女性は結婚や出産などでストレスが溜まる場面も多く、わきがが起こりやすい環境にあると言えます。
仕事などが忙しくなったときや、人間関係で悩んでいるときにもわきがの臭いが強くなりますので、注意してみてください。